夜間に眩しさを感じる方へ
ハローとは、街灯などの光源から発せられた光がぼやけて見え、光の周囲にぼやけた輪が見える現象です。
白内障やレーシックの手術後、眩しさに悩む方がいらっしゃいます。
グレアとは、街灯や車のヘッドライトなどの光源から発せられる光が眩しく見えたり、光が細長く伸びて見えたりする現象です。
強い光が目に入ると、眩しさが不快に感じることがあり、特に周囲が暗い場合にはグレアの影響が強くなります。
夜間に眩しさを感じる場合の対処法
- 夜間の眩しさに特化した遮光機能のあるメガネレンズを使用しましょう
- 手術後の眩しさにお困りの場合も、遮光メガネが効果的です。
- 遮光メガネで色を選ぶ際には、試用レンズで確認し、視界が暗くならない様にご注意ください
※ハローやグレアは軽減されますが、完全になくすことはできません
※視感透過率75%未満のレンズは、夜間の運転や路上での使用はできません
遮光レンズの詳細については、こちらをご覧ください。
こんな症状はありませんか?
- 以前より日光や夜の光が眩しいと感じる
- 晴れた日に外に出ると、目が眩んで一瞬何も見えなくなる
- あまり強い光ではなくても、ひどく眩しさを感じる
- 眩しくて目がぼやける
- 強い光の下で涙が出る
など
眩しくなる原因
白内障
水晶体は目のレンズのような働きをする透明な器官ですが、この水晶体が濁る病気が白内障です。主な症状には視力の低下や目のかすみ、眩しさを強く感じるなどがあります。
原因としては加齢による物が多く、白内障の手術件数は毎年100万人以上になるほど、一般的な病気とされています。
病気の進行は緩やかであり、手術で回復することができますが、同じような症状で深刻な障害を残すこともあります。世界の失明原因の第一位は、白内障ですので、放置すると失明に至る場合もあります。また、場合によっては急速に進行することもあるので、気になる症状があれば早めに眼科を受診しましょう。
ドライアイ
ドライアイは、様々な原因によって涙が不安定になった結果、角膜が乾燥して目の表面に傷ができる病気です。主な症状は、目の乾燥、眼精疲労、目の重だるさなどです。この状態を放置すると、傷口から細菌が侵入して目全体に感染する可能性があり、傷が深くなり視力が低下することもあります。気になる症状があれば早めに眼科を受診しましょう。
睫毛乱生・内反
逆さ睫毛など、睫毛の生える方向に問題があると、目の組織が傷つき、症状が出ることがあります。症状としては、強い眩しさ、異物感、痛み、痒み、充血などがあり、涙が出ることもあります。除去してもまた同じ方向に生えてくることがあり、目の病気を発症するリスクが高まりますので、気になる症状があれば早めに眼科を受診しましょう。
角膜炎・結膜炎
いずれも目の炎症のことですが、角膜炎は黒目の表面である角膜に、結膜炎は白目の結膜部分に発症します。症状としては、眩しさ、痛み、痒み、異物感、充血、涙の増加などがあります。角膜炎は視力低下をもたらす可能性があるため、完治するまでしっかり治療を続ける必要があります。
ぶどう膜炎
ぶどう膜は眼球壁の中間層の総称で、虹彩、毛様体、脈絡膜が含まれます。ぶどう膜に炎症が起こると、眩しさ、痛み、充血が起こります。原因は様々で、長期的な治療が必要な場合も多く、再発を繰り返すと合併症を起こして視力障害に繋がる場合もあるため、注意が必要です。
閃輝暗点(せんきあんてん)
閃光が稲妻のように視界に現れ、次第に広がっていくのが特徴の病気です。通常、この症状は10〜20分で収まりますが、長引く場合は約1時間も続く場合があります。ほとんどの場合、閃輝暗点が現れて視界が妨げられた後に片頭痛が現れます。
片頭痛
目の病気以外にも眩しく感じる場合があり、その代表的な例が片頭痛です。弱い光でも眩しさが苦痛に感じ、ズキズキと脈打つような強い頭痛が起こります。頭痛外来などの専門医を受診し、適切な治療を行いましょう。
不適切なコンタクトレンズの使用
長年コンタクトレンズを使用していると、無意識に自己流になりがちで、コンタクトレンズの取り扱いや、お手入れが適切でなくなることがあります。その結果、角膜炎などをおこし、眩しさなどの症状が現れる場合があります。
コンタクトレンズを使用する際は、装用時間や使用期限などを守り、正しい洗浄方法で十分なお手入れを心がけましょう。
湿度の不足
室内の湿度が低いと目が乾燥しやすくなり、眩しさを感じる原因となります。加湿器などを使用し、室内の湿度を適切に管理しましょう。また、顔に直接エアコンなどの空気が当たらないように注意してください。なお、コンタクトレンズは目が乾燥しやすくなるため特に注意が必要です。
パソコン、スマートフォン、タブレットの長時間使用
パソコン、スマートフォン、タブレットの画面を長時間見続けると、無意識のうちに瞬きが減り、目の乾燥を招きます。眼精疲労やVDT症候群(IT眼症/テクノストレス眼症)などに進行すると、全身にも症状が現れる場合があります。頻繁に休憩時間を設けて目を休め、目の周りを温めて血流を良くしましょう。画面の位置や角度、照明の反射、目との距離や高さなど、環境を改善することも症状の改善に役立ちます。
眩しさに関するよくある質問
自律神経失調症で、眩しく感じるのはなぜですか?
自律神経失調症になると、目の筋肉の血流が悪くなり、筋肉の収縮がうまく出来なくなります。その結果、目に入ってくる光の量が増えても瞳孔を絞ることができなくなり、光を眩しく感じる症状が現れます。つまり、「光を眩しく感じる」という症状は、瞳孔括約筋の血流が悪くなることによって起こると言えます。
緑内障では、眩しさを感じますか?
緑内障は視神経に異常が起こり、視野が狭くなったり、視野の一部が欠けたりする病気です。典型的な症状ではありませんが、稀には眩しいという症状が最初に現れることもあるためご注意ください。
照明が眩しく感じるのは病気ですか?
他の方は平気なのに、自分だけが眩しさを感じることがあります。これは羞明(しゅうめい)と呼ばれる状態です。羞明は、光が当たると目に強い刺激や痛みを感じる状態で、普通の光や部屋の明かりでも、目を開けられないほど眩しく感じることがあります。また、この刺激によって涙が出ることもあります。大きく分類して、目の痛みを伴うか伴わないかに分かれます。
痛みのない場合:瞳が開いていてる(動眼神経麻痺など)と、角膜の病気や白内障がある、あるいは、黄斑変性・萎縮、網膜色素変性症などが考えられます。
痛みのある場合は、角膜のきず(異物混入やコンタクトレンズ、ドライアイ、角膜感染症など)、緑内障、ぶどう膜炎などが考えられ、急いで眼科受診をした方がいい場合が多いです。